|
 |
 |
| もうここまできています。マングースとアライグマ |
「マングースついに本土上陸、生態系崩れる危険」本年6月に突然にこのようなニュースが報道されました。
国内では沖縄本島と鹿児島県・奄美大島だけに生息するとされていたマングース(ジャワマングース)が鹿児島市で確認されたと、鹿児島県より発表されたのです。
実際にはかなり以前にもマングースが本土で生息確認がされたことはあったようですが、今回はその後も数頭捕獲されているので定着して生息していると考えられます。ペットとしての飼育は禁じられていることから、船便に紛れて侵入したのではないかと疑われていますが、侵入の詳細は不明です。
マングースは主に西アジアやインドに生息する小型の肉食獣で、奄美や沖縄ではハブを駆除するために持ち込まれました。これが野に放たれたために問題となっています。
野に放たれたマングースは自然繁殖を繰り返し次第に生息数を増加させてきました。養鶏場のニワトリを襲うなど畜産業に被害を与え、奄美大島のアマミノクロウサギ(天然記念物)や沖縄のヤンバルクイナ(天然記念物)などの希少種の生息もおびやかしつつあります。また人畜共通感染症のひとつであるレプトスピラ菌の保有率が高いという調査結果もあります。
このため環境省は、2000年から奄美大島や沖縄県のヤンバルクイナのすむ森でマングースを駆除しています。
ペットの野生化も深刻です。北米産のアライグマは幼獣の時は人間になついてかわいいものの、成獣になると気が荒く凶暴になります。そのためペットとしては飼いきれなくなったアライグマは、飼い主に持て余されて次々と野山に捨てられ野生化しました。
アライグマは1回に3〜6頭の仔を生み、日本には天敵もいないことから恐ろしい勢いで増えてゆきます。
野生化して増えたアライグマは農作物を荒らすだけではなく、キツネやタヌキ、イタチ類などの在来種との競合や野鳥への被害など、生態系全体への影響も大きく問題となります。また、アライグマ回虫など人畜共通感染症を媒介することも懸念されます。
北海道、東京、千葉、神奈川、埼玉、岐阜、愛知などでは有害獣としての捕獲がすすんでいます。埼玉県内での捕獲数は、平成18年度に450頭だったものが、19年度に935頭、20年度は1684頭と激増しています。
マングースもアライグマも人間の都合で輸入され、それが自然に放たれてしまったために問題となっています。
外来生物法の施行によって新たに野に放たれる動物は少なくなったかもしれません。しかしアライグマは環境に対して非常に高い適応性を持つことから、国内での繁殖、生息域の拡大が進んでしまっています。
現在各地で対策として捕獲などが行われ、徐々に捕獲数が減少に向かうなど対策の効果が現れてきている地域もありますが、十分な対策が行われていない地域も少なからずあるようです。
急激な広がりを見せてきた経緯からみても、根本的な解決にむけて、特定の自治体にとどまらず広域に対策を進めることが必要であると思われます。
マングースやアライグマのような動物を新たに生み出さないために、安易な外来動物の輸入飼育は慎み、飼育した動物については責任を持って終生飼育をしていただきたいと思います。
参考
|
 |
 |
|
|