公務員獣医師日記(家畜保健衛生所編)

2018年3月27日


獣医師の仕事はとても幅広く、当会ホームページ「獣医師の仕事」にも
『犬、猫などの家庭動物や家畜といった「動物の診療」のほか、
家畜の伝染病予防など畜産農家の衛生管理、狂犬病などの人と動物の共通感染症の予防、
食品衛生、環境衛生、動物愛護、薬の開発、野生動物の保護など様々な分野で仕事を
しています。』と記載されています。

 

 これら分野のうち「家畜の伝染病予防など畜産農家の衛生管理」に携っているのが、
地方公務員獣医師である家畜保健衛生所(家保)の職員です。
 養鶏場で鳥インフルエンザが発生した際に中心となって対応しているのは家保職員ですが、
あれはあくまで仕事のごく一部分。
 家保職員が日々どんな仕事をしているか、日記形式でご紹介します。

 

○月○日(月)

午前中は牛の伝染病検査のため、酪農家に公用車で出張。出張の際は、知事から貰った「家畜防疫員証」を忘れずに。訪問先が変わる度に車の消毒、長靴の消毒、つなぎの交換。手間はかかるけど、病気を持ち込んでしまうことを防ぐため。重要重要。

午後、家保に戻ってからは、午前中に採取した牛の血液を使って検査実施。全頭陰性で一安心。農家さんへの検査結果通知書を作成。

 

○月△日(火)

昨日と同様に午前中は公用車出張。今日は養鶏場に立ち入りして、鶏舎に小動物が侵入できるような隙間が開いてないか、消毒は適切に出来ているかなど飼養衛生管理状況の確認。併せて、伝染病検査のため鶏から血液採取。

家保に戻ってからは飼養衛生管理状況チェックシートの取りまとめや立ち入り台帳の整理等。出張から戻っても事務仕事が色々とあるんだよなー、とひとり言。

 

○月□日(水)

今日は一日家保にて仕事、検査や事務仕事を片付けよう…と思っていたら、酪農家さんからTEL。どうやら成牛で下痢が流行しているらしい。伝染病疑いのため、予定を変更して急きょ出張。検査材料を採取し、精密検査担当部署に搬送。検査結果が判明するのは明日以降。悪性伝染病で無いといいのだが…。

 

○月◇日(木)

牛下痢症の検査結果判明。「コロナウイルス病」とのこと。伝染病だが、適切な対応をすれば直ぐに治まる病気。酪農家さんと診療獣医師さんに検査結果と対応方法を説明。原因が分かって安心してもらえた様子。良かった(^ ^)

昨日出来なかった仕事を片付けて本日は終了。そうだ、そろそろミツバチの検査日程を組まなきゃ。養蜂場へも家保が定期的に検査に行っているなんて、関係者以外はきっと知らないよなぁ。

 

○月×日(金)

県庁からの通知に気になる文章があったため、家畜伝染病予防法を確認。「公務員の仕事は全て法律・根拠に基づいている」。これは新人の頃に当時の上司から教わったこと。自分も後輩や部下に教えていかなければ。

午後は県庁にて畜産課主催の会議に出席。今後の家畜伝染病検査の方針や鳥インフルエンザ発生に備えた準備について打ち合わせ。事前情報どおり新年度からは農林水産省の方針を受けて検査体制が大きく変わるらしい。

 

 以上、ノンフィクションに近いフィクションでのお仕事紹介でした。
 日記には登場しませんでしたが、家保では羊、山羊、豚、馬、うずらやダチョウなども
対象に各種検査や飼養衛生管理状況確認を行っています。

獣医師としてはおそらく少数派である家保職員の仕事のイメージが伝わったでしょうか?

 公務員獣医師日記(県庁畜産課編)につづく…かも。

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