安全なペットフードのための法律ができました

2008年8月24日

 

法律の名前は「愛玩動物用飼料の安全性を確保に関する法律」といい、平成20年6月18日に制定公布されました。法律の要点は3つあって、一つ目はペットフードの製造と成分についての規格を設定して、この規格に合わないペットフードの製造、輸入、販売の禁止です。二つ目は有害物質を含むペットフードの製造、輸入、販売を禁止し、万が一このようなペットフードが流通してしまった場合は回収、廃棄の命令を出せる事。三つ目はペットフードの製造、輸入、販売にかかわる帳簿を備えなければならない事です。

法律の制定になるきっかけは、平成19年にアメリカでおこったペットフードによる犬、猫の中毒事故でした。このペットフードはアメリカの工場で作られていましたが、原料は中国から輸入していて、この原料の中にメラミンという物質が含まれていて中毒をおこしました。この事故でアメリカでは2200頭の犬と1950頭の猫が死亡しました。この時のペットフードの一部が日本にも輸入されていましたが、幸いにも日本では事故は報告されていません。

法律の施行は平成20年6月18日の公布の日から一年以内と決められています。法律の中にある、ペットフードの基準、規格についてはこれから審議をして決めます。ですから、実際に私たちの購入するペットフードがこの法律の元に製造されたものになるのは少し先の事になります。

法律が施行されて一層安全なペットフードが流通するようになっても、ペットフードは「生もの」ですから、適切な使い方をしなければ中毒などの事故はおこります。特に高温、多湿の夏の時期には開封したペットフードは腐敗、変質が起こりやすくなります。ドライタイプのフードなどは長期保存しても一見普通にみえますが、成分中の脂肪分などが酸化してイヤな臭いなどが出てきます。ペットフードには賞味期間が表示してありますが、これは開封前のもので、開封したペットフードにおいては、缶やレトルトフードの場合は、原則として使い切り、ドライタイプのフードにおいては概ね一ヶ月以内で使い切るのが適切です。

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