動物の生活環境を見直してみましょう!

2020年5月21日


 埼玉県の条例で、「犬猫の多数飼養届出制度」をご存じですか? 

 埼玉県では、平成26年10月1日から「埼玉県動物の愛護及び管理に関する条例
の改正により、犬猫を10頭以上飼養している飼い主さんは、知事への届出が義務づけ
られました。

 詳しくは、埼玉県のHPをご確認下さい。 

 https://www.pref.saitama.lg.jp/a0706/doubutu/tasuusiyou.html

 

 これは、特に、動物の多数飼育による、生活環境の悪化等を防ぐ目的で定められた物です。

 昨今、犬猫兎等の多頭飼育による、「飼育崩壊」が社会問題化しています。

 「飼育崩壊」とは、様々な事情で多数の動物を飼養することになったけれど、結局は
十分な世話が出来ず、動物の生活している環境や健康、安全が損なわれてしまう状況です。

 

「飼育崩壊」と言っても、次の様ないくつかのパターンがあります。

1 繁殖業者(ブリーダー)等による劣悪な環境による多頭飼育と、
  その廃業等による飼育放棄によるもの。

2 動物愛好家であるとともに、過剰多頭飼育者となってしまい、過剰な動物のために
  十分な世話が出来ず、飼育環境が悪化していくもの。アニマルボーダーとも呼ばれ、
  飼育者の精神的ケア、生活支援等が必要になる事が多い。

3 ボランティアや善意のレスキュー活動から始まった民間の保護施設(シェルター)
  等へ、受け入れの許容範囲を超えた動物が持ち込まれる事によるもの。
  また、保護施設の運営者の健康状態の悪化や資金難によって、保護施設の運営が
  健全に行われなくなるために起こる場合もある。2次飼育崩壊とも言われる。

4 多頭飼育でも、平時では十分な飼育環境だったが、飼育者の身体的また経済的な事情や、
  災害時において飼育頭数が多い事や避難先の環境が十分でない事などにより、既存の
  飼育環境では十分な世話が出来ずに環境が悪化していく場合もある。

 以上の様な様々な理由から飼育崩壊が起こる事となりますが、
 共通して言えることは、動物の数が多すぎる為に、結果として、全ての動物たちに
手が回らず、動物たちが不幸になってしまうと言う事です。

 

 1頭の動物を十分に飼養していくことも大変なことですが、飼養頭数が増えれば増える
ほど、より多くの手間、場所、時間、そして経済的負担が必要になってきます。

 また、飼育崩壊により、動物が不幸になるばかりか、悪臭や鳴き声等の問題で近隣にも
多大な迷惑をかけることになります。

 現在飼育されている動物が、条例にある10頭に満たない場合であっても、生活している
状況が動物にとって十分な環境であるかを、今一度確認してみて下さい。

 一見、動物にとって十分な環境があるように見えても、複数の動物が同じ環境で生活して
いる場合、それぞれの動物にとって様々なストレスを感じているかもしれません。

 飼育されている環境から受ける精神的、肉体的なストレスは、様々な病気や問題行動の
要因になる事が多いと考えられます。

 現在の飼育環境が十分であるかどうか疑問に思うことがあれば、かかり付けの病院で
一度相談して見て下さい。

 また、現在の飼育環境に問題ないとしても、動物を世話している人が様々な事情により
十分な世話が出来なくなった場合に、その後継続して動物の世話を代わりに出来る状況が
あるのか?
 もし災害などの非常時が起きたときなどに、避難先などにおいて十分な世話が出来る
状況を確保できるか?


 などについても、十分な想定をし、もしもに備えた準備を日頃から行っておきましょう。

 

 

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