フィラリア予防を続けていますか?

2007年10月29日

 

犬を飼っている皆さんは、フィラリア症という病気のことは、すでにご存じですよね。この病気は蚊に刺されることによって、心臓にそうめん状の細長い虫が寄生する、大変怖い病気です。しかしそんな怖いフィラリア症も、予防することができます。この予防薬にはいろいろな製剤がありますが、一月に1回内服、または首の上に滴下するタイプのものが一般的です。これらの薬はフィラリア症の発症をおさえるという意味で予防薬と呼ばれていますが正確にはフィラリアの駆虫薬です。

蚊の吸血に際して犬の身体に入り込んだフィラリアは子虫→幼虫→未成熟虫→成虫と発育していきますが、予防薬が効くのはこの子虫と幼虫の時期のフィラリアに対してです。特に、この時期の中でも犬の身体にはいってから1ヶ月から2ヶ月経った時期のフィラリアに殺虫効果があります。

埼玉県の気候から考えると、フィラリアを感染する可能性のある蚊の出現は、10月末頃が最後と推察されます。この時期に犬の身体に入ったフィラリアが予防薬で殺虫できるのは、10月末から1ヶ月〜2ヶ月経った11月末〜12月末になります。ですから、11月末〜12月末の間に一回予防薬の投薬が行われれば、夏の最後の蚊からフィラリアが感染したとしても、それをすべて殺虫でき、フィラリア症を確実に予防できる事になります。これが、予防薬の最後の投薬が11月〜12月に設定されている理由です。

もし、もう蚊がいないからと言って投薬をやめてしまったり、最後の1〜2回の投薬を忘れてしまうと、完全な予防ができず、ほぼ5〜6ヶ月後、すなわち次の年の春にはこの子虫が成虫となって心臓に居座り、また新たな子虫(ミクロフィラリア)を産み出すのです。そしてその成虫は心臓の血流を妨げ、心臓だけでなく、肺、肝臓、腎臓へと影響を及ぼし、様々な症状を引き起こすようになります。この状態が何年も続くと、心臓の中の成虫の数が増え、取り返しの付かないことになります。そうなってからの治療法として、外科的、内科的な方法がありますが、すべての犬が助かるとは限りません。時間的、経済的、精神的にも大変な負担になるだけでなく、何よりも大切な愛犬が苦しむことになってしまいます。

フィラリア症はきちんと気をつければ確実に予防できる病気です。忘れたり、手を抜いたりしないことが、愛犬の健康を保つ上でとても大切です。

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