犬のごほうびは、大好物の骨?

2022年3月18日

『うちの子は、骨や豚の耳が大好きですごく喜んで噛んでます。』日常診療でのよくあるやりとりです。多くの飼い主さんは、犬は骨や骨型のガムが大好きであるというイメージを持っているようです。たしかに、牛のひづめや乾燥した豚の鼻を与えてみると必死になって飽きるまで、もしくは食べ終わるまでずっと噛んでいます。ただし、そこには危険がいっぱいです。

骨やひづめなどの硬いものは、ホームセンターやネット通販でもよく販売されています。しかし、日常で簡単に手に入る製品でも歯を折ってしまう危険があります。硬いものを噛むことによって、歯垢や歯石が取れて歯がきれいな状態になると思われている飼い主さんもたくさんいらっしゃるように感じます。

〇犬の噛み合わせはハサミのような構造

上の歯と下の歯がわずかに接して、獲物をとって肉を引き裂く、すれ違いの噛み合わせをします。ハサミのようにかみ合わさるシザーズバイトと言われています。そのため硬いものを噛むと、刃こぼれを起こすような歯の折れ方 エナメル質が剥がれ落ちるような平板破折を引き起こします。いま与えているガムやおやつが硬すぎないかどうかのチェックは、ハサミで切れるかどうか?でチェックしてみましょう。硬くて切れないようなものは歯が折れる可能性がありますので、なるべく早めに取り上げてください。

〇1歳以上の犬の90%は歯周病です。正しいデンタルケアを!

飼い主様の中では「デンタルケアが大切」とわかっていても、ハミガキなどを嫌がる、やり方がわからないなどで困っている場合が多いと思われます。
また、歯周病は飼い主様が気付きにくい病気であるため、重篤化しやすいと言われています。

歯周病は、歯垢中の細菌が原因です。歯周病原性細菌が作り出す糖タンパクがフィルム状になり自分自身の歯を包み込み強固に付着します。この状態は、デンタルガムや液体ハミガキ、スプレーだけでは除去できないばかりか、歯周病を治すことはできません。

〇歯のチェックをしてみよう

最も歯垢歯石が付きやすいのは奥歯の中で大きな上下の2本の歯(上顎第四前臼歯と下顎第一後臼歯)です。この2本の歯は頬に隠れて普通では見えません。唇を引っ張っらないと見えない部分に存在します。唾液の出口のすぐ下にあるので特に歯石が付きやすい部分ですので、入念にハミガキをしてください。歯石がすでに付いていて覆われている場合、歯が欠けていたり、割れていることに気が付かないこともよくあります。左右をくらべて形が同じか、歯ぐきから歯の先端までの高さが同じか見てみましょう。なかなか見させてくれない場合は、少しだけ口唇をめくってご家族にスマホやデジカメで写真を撮ってもらってください。あとでゆっくりとその写真で左右を見比べてみてください。いままで気が付かなかったことに気が付けるかもしれませんよ。

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