猫が居る家に、新しく猫を迎える場合に気をつけたいこと

2023年6月8日

既に家に猫が居る場合、新たに他の猫を家族として迎える事は、珍しい事では無いかも知れません。
ご家族としては、新しい猫を迎えても、「そのうち皆仲良くなるよね」と楽観的に考えられている事が多いと思います。しかし、先住の猫にとっては、そう簡単な事では無いかも知れません。

まずは、新しく猫を迎える前に、先住猫の現在の生活環境を見直してみましょう。

例えば、
・ 猫にとっての重要な物、トイレ、フード、水飲み、爪とぎ、休息場所、必要に応じて適切なおもちゃなど、これらが適切な状況にあるか?
・ 猫が隠れる場所が十分確保されているか?
・ キャットタワーや棚など、猫が誰にも邪魔されずに周囲を見渡せる場所があるか?

このような、猫の生活環境で必要な事を、今一度確認してみましょう。

その他、毎日、食欲や元気さなど特に問題無く生活している様に見えても、排尿、排便の回数や、様々な状況によっては生活環境に改善点が考えられる場合があります。
もし、生活環境について不十分な事があったら、可能な限り改善しましょう。
生活環境を見直すことは、最終的に新しい猫を迎え入れ無くとも、先住の猫の生活を見直し改善する事になれば、十分に意義のある事だと考えられます。
もし、生活環境に不十分な点や改善点があるまま、新しい猫を迎えた場合、先住の猫にとっても、新しい猫にとっても、生活して行く上で様々な問題が起こる可能性があります。

また、現在の生活している場所の、おおよその広さを考えて見ましょう。

(猫の生活に必要な広さと、「猫」密度に関係することです)
猫の生活に必要な広さが、明確に定義されているわけではありませんが、猫の生活環境で重要なトイレを、猫の頭数プラス1個として、離れた場所に無理なく設置できる広さが望ましいと考えられます。
また、実際に2頭以上の猫が生活した後に、どうしても相性が悪い場合は、緩やかな、あるいは完全な住み分けが出来る広さが必要になります。
猫の生活に必要な広さをについて以上の事を考慮すると、日本の平均的な住宅の広さや構造(2−3LDK?)で無理なく生活できる猫の数は、2−3頭までと考えた方が良いと思います。

生活環境を見直したら、先住の猫の性質を確認しましょう。

例えば、
・ 普段から警戒心が強くご家族とも距離を置く事がある。
・ 来客等知らない人に対して、隠れたり逃げ惑う様な事が多い。
・ 窓越しに見える外の猫などに威嚇したり、怯えた様子がある。
この様な事がある場合は、先住の猫にとって新しい猫を迎える事は、かなりのストレスになる事が予想されます。
新しく猫を迎える前に
□ 猫にとって、基本的な生活環境が整っているか?また、新しく猫を迎えた場合の広さは十分な広さがあるか?
□ 先住猫はどんな性質か?
それぞれ、確認出来たでしょうか?

新しく猫を迎える場合の注意点を、かなり大雑把に説明しました。
実際は、新しい猫を迎えるに当たって、子猫を迎えるのか成猫を迎えるのか、性別等、多くの事が関係してきます。
お家の方にとっては、新しい猫を迎えることに何か問題点があるのか、どうしたら良いのか、良く分からない事が多いと思います。そのため、実際に新しい猫を家に迎える前に、お近くの動物病院でまずは相談される事をお勧めします。

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