動物の飼い方に関する質問

一人暮しの高齢者が安心して動物を飼う上でアドバイスがあれば教えてください

感情表現が豊な犬や猫が飼いやすいと思います。
しかし、運動要求量が高い犬種や大型犬は、散歩や飼育管理が大変になります。
比較的、従順なシ−ズ−、マルチ−ズといった小型犬種が適していると思います。
また、現実問題として、途中で飼育が出来なくなる状況が生じる場合を考えて家族、親戚、ご近所、お友達などとあらかじめ相談されておく事、またその犬または猫を社交的でやさしい性格に育てるように努力されることが良いでしょう。

動物病院で飼い方のマナ−などを教えていただけますか? また、しつけ教室などは開催されていますか

動物病院では、飼い方のマナ−やしつけについての小冊子を無料で配布しているところがあります。
また、その病院オリジナルの資料を作成し配布しているところも多いようです。
しつけ教室は、とくにワクチン接種プログラムが終了し外部寄生虫のいない健康な子犬を対象にした『パピ−教室』というものを開催している病院もあります。
県内では、「埼玉県動物指導センタ−」や「さいたま市動物愛護ふれあいセンター」で、しつけ教室を定期的に開催しています。詳しくは、動物病院や動物指導センタ−に直接お尋ねください。

県の保健所等で収容された犬やねこを引き取って飼いたいのですが

県動物指導センターでは、収容された犬・ねこの譲渡制度を定め、少しでも多くの命を救うため、新たな飼い主を募集しています。なお、譲渡を希望される場合、事前に申し込みが必要となります。申込用紙は、県の各保健所と動物指導センターの窓口に用意してあります。

犬(猫)の寿命は何歳ですか

2004年に発表された東京農工大学の調査によると犬が11.9歳、猫が9.9歳でした。
オス、メス別にすると、犬のオスが12歳、メスが11.9歳、猫のオスは8.7歳、メスは11.1歳でした(約3200頭の犬と約1800頭の猫の死亡データからの分析)

ほえている犬に、かみつかれたり、飛びかかられたりしないようにするにはどのように行動したらよいですか

まず、近寄らないことです。
また、高い声をあげたり、走って逃げようとすると、犬の本能である捕食性行動(獲物を追いかけてかみつく行動)を刺激してしまい、飼い主さんが引き綱をもっている場合でもコントロ−ルが難しくなってしまうかもしれません。犬を無視して歩いて遠ざかることが良いでしょう。

猫はどうして繋いで飼わないのですか

最近では、完全室内飼育の猫が多くなっていますが、どうしても室内で飼うことができない場合は繋いで飼うこともできると思います。ただ、猫は飛び上がり・飛び降りる行動をする動物なので、飼育環境を整えないと思わぬ事故につながる可能性がありますので注意してください。
また、子猫の時からリ−ドをつけて練習していくと、犬のように散歩に連れていくこともできます。

猫が庭にうんちをして困っています。何か対策はありますか

いくつか糞対策をまとめてみました。

  1. 市販されている猫除け(粉末状のもの、またはトゲ状のもの)を撒いたり、庭に侵入する経路に敷いたりする。
  2. 超音波で猫を寄せつけない市販の器具を設置する。
  3. 『竹酢液』を糞をされた場所に撒く。
  4. タバコの吸殻(フィルタ−と巻き紙を取り除く)を水でほぐして散布する。

どれが1番効果的か解りませんが、いろいろと試してみてください。

他家の猫(または野良猫)が夜中に鳴いてうるさくて困ります。何か対策を教えてください

『真夜中の猫の集会』は有名な話ですね。
何か情報交換でもしているのでしょうか。難しい質問ですが、まず猫を家の周りに近づけないことだと思います。
対策としては、よくある質問を参考にしてください。
また、むやみに野良猫に餌をやらないこと、もし家で猫を飼っていたなら、完全室内飼育をしていくことが対策として考えられます。

鳥は普通、何年ぐらい生きるのですか

寿命とは、生まれてから死ぬまでの生存期間を示すものですが、次の2通りに分けられると思います。

  1. 生態的寿命:病気、飢え、天変地異、捕食などにより死亡するもの
  2. 生理的寿命:飼育下で老衰によって死亡するもの

野鳥では、
スズメ:平均寿命(生態的寿命)1年3ヶ月(野外での長寿記録7年)
ツバメ:平均寿命(生態的寿命)1年1ヶ月(野外での長寿記録16年)
ハシボソカラス:平均寿命(生態的寿命)10年
飼育される小鳥では、
セキセイインコ:平均寿命(生理的寿命)7〜8年
カナリア:平均寿命(生理的寿命)10年
オカメインコ:平均寿命(生理的寿命)15〜20年
九官鳥:平均寿命(生理的寿命)20〜30年
このように、寿命はその鳥が生きる状況下で著しく変化します。

ウサギは寂しいと死んでしまうというのは本当ですか

ウサギを飼ってみると意外にわがままで気が強かったりします。
その反面、神経質で繊細で、でも世話をしてくる人を良く覚え、良くなついてくれます。
食物連鎖の図からもわかるようにウサギは被捕食者であり、常に神経を尖らせ、具合が悪くても限界まで元気を装うことで捕食者から身を守っている動物です。
ですから、ウサギを飼っていくには非常に注意深い観察(食べている餌の量や糞の量、形、毛づや、皮膚の状態など)と毎日のケ−ジの掃除といった世話が必要になります。
ウサギが人のように『寂しい』『孤独だ』と感じるかどうか、わかりませんが、もしもウサギが『寂しい』と感じることがあるならば、それは飼い主さんがこの観察と世話をしない事に対して思っていることではないでしょうか。
そう考えると、あながち嘘だとも言えないかもしれません。
ちなみに、ウサギが死んでしまった時、『死んで天国に行ったんだね。』と言わずに『死んで月に帰ったんだね。』と言うそうです。個人的にとても良い表現だと思っています。

マイクロチップって何ですか

マイクロチップ(MC)は、直径約2mm_長さ約11mmの円筒形のガラスのカプセルで包まれている小さな電子標識器具です。
これを動物の皮下(皮膚のすぐ下の部分)に注入することにより、専用のマイクロチップリーダーという装置を使って中の情報を読むことができます。
このMCを装着することにより、迷子動物の捜索に役立てることもできるだけでなく、特に地震等の大災害の際には、MCが動物と飼い主を結び付ける確実な絆となることはいうまでもありません。

最近外来生物のことを耳にしますがどのような問題点があるのですか

  1. 外来生物とは、たとえばカミツキガメのように、もともとその地域にいなかったのに、人間の活動によって他の地域から入ってきた生物の事をいいます。
    外来生物は多くの場合その地域の環境に適応できず子孫を残せませんが、中には子孫を残し定着するものもあります。
    生物は長い期間をかけて食う・食われるといったことを繰り返し、微妙なバランスの上に現在の生態系を形成していますが、ここに外来生物のように外から生物が侵入してくると、生態系のみならず、人間や、農林水産業まで、幅広くにわたって悪影響を及ぼす場合があるのです。
  2. 生態系への影響
    外来生物が侵入し、新たな場所で生息するためには、餌をとったり、葉っぱを茂らして生活の場を確保したりする必要があり、もともとその場所で生活していた在来生物との間で競争が起こります。
  3. 人の生命・身体への影響
    たとえば、毒をもっている外来生物にかまれたり、刺されたりする危険があります。
  4. 農林水産業への影響
    外来生物の中には、畑を荒らしたり、漁業の対象となる生物を捕食したり、危害を加えたりするものもいます。

外来生物を新たに飼育したいのですが、どのようにしたらよいのですか

特定外来生物として指定された動物や植物を新しく飼おうとするときは、主務大臣の許可を受けなければなりません。
また許可を受けようとする場合、生物を逃がさないようにするための施設(これを「特定飼養等施設」といいます。)を用意する必要があります。
しかし特定外来生物を飼うときの目的は、学術研究、展示、教育、生業の維持等に限定されており、愛がん目的、つまりペットとして飼うことは許可を受けることができません。
ただし、外来生物法が施行される前にペットとして飼っていた生物については、特別に許可を取ることにより、施行後も飼い続けることができます。
しかし、外来生物を責任持って最後まで飼うことは難しく、病気になったときにも、それらの動物を診療できる病院は非常に少数です。
あまり変わった動物を飼うことは、獣医師としてあまりおすすめできません。

サルなどを飼うのに何か許可は必要ですか

動物愛護法によりサルやヘビなどの危険な動物を飼うには、事前に「特定動物」の飼養許可が必要です。
なお、許可対象となる「特定動物」については、埼玉県のHPを御参照ください。
また、許可申請先は、飼養所在地を所管する保健所(さいたま市除く)になりますので、飼養先が決まったら早めに相談してください。
*さいたま市は、動物愛護ふれあいセンター

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